1、尖圭コンジローマとは?
性交渉などでヒトパピローマウイルス(HPV6型および11型が主)が感染することにより、亀頭部や包皮(陰茎の皮の部分)、肛門などにできる腫瘍(できもの)のことです。性交渉後、症状が出るまでに数週間から長くて8ヶ月ほどたってから発症します。
2、症状は?痛みは?
はじめは小さな先が尖ったようなイボのような『できもの』ですが、時間経過とともに徐々に大きくなり『できもの』同士がくっつき、典型的なカリフラワー様の『できもの』になります。サイズが大きければ目で見て容易に診断が可能ですが、小さい場合は組織を切除して顕微鏡で確認する病理検査を行わないと診断がつかない場合もあります。
できものは痛みがないことがほとんどです。
3、治療は?
塗り薬(イミキモドクリーム[べセルナクリーム])、電気メスによる切除、炭酸ガスレーザーによる切除などが必要です。部位によっては組織の欠損により変形することも考えられるため、2つや3つの治療を組み合わせ、症例ごとに最適な治療を選択します。当院では電気メスはもちろん、炭酸ガスレーザーも導入しておりますので、様々な治療法を選択可能です。
4、治療後にまたできるの?
尖圭コンジローマは、治療して目に見える『できもの』がすべてなくなったとしても、3ヶ月以内に約20~25%の方が再発すると言われています。潜伏しているヒトパピローマウイルスが時間経過とともに新たな『できもの』となり再発します。『できもの』のサイズがより大きいほど、また『できもの』の数が多いほど再発率が高くなる傾向にあります。もし再発した場合は早めに治療を行います。
5、癌になることはある?
非常に稀ではありますが、陰茎癌や尿道癌などの原因となることがあります。癌化の原因としては免疫抑制剤との関連が報告されています。
参考文献:日本泌尿器科学会誌 105(2):47~50,2014 『男性に発症した尿道原発コンジローマ様癌の1例』済生会八幡総合病院 浦慎太郎、高野徳昭、原武譲二
尖圭コンジローマでお悩みの方がおられましたら是非当院へご相談ください。