こんにちは!
いつもブログを見てくださり本当にありがとうございます。
今日は、泌尿器科のメインの検査である『尿検査』についてご説明したいと思います。
尿検査には、健康診断でよくある『+』や『-』が結果として出てくる『尿定性』(試験紙を用いて検査)と、顕微鏡で検査する『尿沈渣』があります。
尿沈渣は、『5-9/1』などと数字で結果がでてきます。
では、尿検査をもう少し詳しく説明していきますね。
①尿定性
尿中の糖やたんぱく、尿潜血、白血球などを調べることができ、種々の病気を大きく振り分ける目安になります。
特に当院では二次検査を行っており、職場や学校で健診を受け、異常を指摘されたため来院される方も多いです。
例えば尿潜血を例にとってみましょう。試験紙で尿潜血が(1+)ということはわかっても、それが実際の数としてどの程度のものなのかは試験紙では簡単にしか分かりません。
そこで登場するのが尿沈渣と呼ばれる検査です。
②尿沈渣
尿を『遠心分離機』という器械にかけて、尿の上澄みを捨て残ったもので標本を作製し、顕微鏡で成分を調べるのです。
顕微鏡を観察して数を調べるわけですから、多い少ないといった詳細まで分かります。
他にも尿沈渣では、白血球(膀胱炎でないか)や結晶成分(尿路結石のもと)、上皮細胞(腎臓疾患がないか)、細菌なども分かります。
『尿定性』は環境によっては偽陽性、偽陰性(結果が間違えている可能性がある)が起こりえます。
よって尿沈渣は尿定性よりもより正確で確実であり、泌尿器科の領域においては『尿沈渣』という検査はとても重要な検査なのです。
ちなみに、尿沈渣は遠心分離に5分ほど時間を要し、その後に顕微鏡検査を行いますので、少しだけ時間がかかります。より詳しい検査をしておりますので、お待ちいただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。