福岡市早良区藤崎の泌尿器科・皮ふ科

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【泌尿器科】腎臓癌(がん)について

2024年03月29日

腎臓の悪性腫瘍(がん)です。

血尿・腹部腫瘤・腰背部痛(疼痛)が腎癌の古典的3徴と言われていますが、近年検診や画像検査の発達により他の目的の検査中に偶然腫瘍がみつかる偶発癌が多くなっています。そのため小さなサイズでの発見が非常に多くなっています。腫瘍が増大すれば、上記の症状が現れることもあります。

腫瘍の有無の評価のためには超音波検査が重要です。腫瘍が疑われた場合、造影剤を使用したCT検査を行い、その造影効果(造影剤の染まり方)によって腎癌のタイプをある程度推定します。

治療は手術による腫瘍切除が標準的です。

手術法は、腫瘍を部分的に切除し可能な限り正常腎機能を温存する『腎部分切除術』と、正常腎ごと切除する『腎摘出術』があります。腎臓は左右ひとつずつの計ふたつあるため、正常腎機能をお持ちであれば、片方の腎臓を摘出しても日常生活に支障は起こりません。これらはロボット補助下手術と腹腔鏡手術があり、いずれも保険適応となっています。腫瘍サイズや腫瘍の位置・年齢・手術歴の有無・基礎疾患によってどの術式を選択するか判断します。

転移がある場合は、状況に応じて分子標的治療薬(スニチニブやパゾパニブなど)や免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブやペンブロリズマブ)などで治療を行います。インターフェロン注射を使用することもあります。

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