福岡市早良区藤崎の泌尿器科・皮ふ科

順番受付はコチラ 092-821-5161 診療時間:9:00~12:30、14:00~18:00

Doctor's blog

【泌尿器科】膀胱癌・腎盂癌・尿管癌(がん)について

2024年03月29日

尿の通り道の悪性腫瘍(がん)です。

膀胱に膀胱癌、腎盂にできた癌を腎盂癌、尿管にできた癌を尿管癌と言います。


最も多い症状は、痛くもないのにおしっこが赤くなる(無症候性肉眼的血尿)ことです。頻尿や尿の出にくさ、尿の痛み、腫瘍の場所によっては腰痛をきたすこともあります。

健康診断などで尿潜血を指摘された場合や、赤いおしっこが出た場合は泌尿器科受診が必要です。特に肉眼的に見て赤い尿が出た場合(肉眼的血尿)は1回だけの血尿であっても、すみやかに泌尿器科を受診してください。

検尿や超音波検査、尿細胞診検査(尿の中に癌細胞が混ざっていないかどうかの顕微鏡的な検査)を行います。これらの検査に痛みはありません。

場合によってはレントゲン検査やCT検査、膀胱内視鏡検査を行うこともあります。

腫瘍が見つかった場合は、切除手術による確定診断(良性なのか悪性なのかの診断)を行います。腫瘍の部位によって切除の方法が異なり、膀胱の場合は経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)を行い、腎盂や尿管の場合は尿管鏡というカメラを使用して腫瘍生検を行います。

TURBTは治療を兼ねていますので、早期膀胱癌であればその手術だけで治療終了となる場合もあります。癌の状態によっては術後に再発予防のためのお薬を膀胱内に注入する治療を行うこともあります(当院でも外来通院で治療可能です)。

筋肉層以上に腫瘍が浸潤しているような進行性膀胱癌の場合は、膀胱全摘除術(ロボット補助下手術や腹腔鏡手術)+尿路変向術(回腸導管造設術など)が必要となります。

化学療法(抗がん剤治療)や放射線治療などを行うこともあります。

腎盂癌や尿管癌の場合は、尿管鏡下生検によって確定診断後に、転移のない場合は根治手術(ロボット補助下手術や腹腔鏡下腎尿管全摘術)を行います。腎盂癌の場合も、化学療法(抗がん剤治療)や放射線治療などを行うこともあります。最近では免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブやペンブロリズマブ)を使用することもあります。

ブログ記事 一覧

藤崎うら泌尿器科皮ふ科